相続分の無償譲渡と特別受益
被相続人から無償による相続分の譲渡を受けたことがある場合、「贈与」(民法903条1項)として特別受益に該当するのでしょうか。例えば、父親の遺産分割のときに母親から相続分の無償譲渡を受けた場合、当該無償譲渡が母親の遺産分割の際に特別受益に該当するのでしょうか。
最高裁は、「共同相続人間においてされた無償による相続分の譲渡は、譲渡に係る相続分に含まれる積極財産及び消極財産の価額等を考慮して算定した当該相続分に財産的価値があるとはいえない場合を除き、上記譲渡をした者の相続において、民法903条1項に規定する「贈与」に当たる」と判示しました(最判H30.10.19)。
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